健康経営優良法人2027の申請準備——スケジュールと、認定項目に効く施策の作り方
健康経営優良法人2027の申請受付は、2026年8月17日の開始が予定されています(中小規模法人部門の締切は10月16日予定)。締切まで残り約3か月。この記事では、申請スケジュール、見落としやすい中小規模法人部門の二段階申請、そして今から間に合う準備のロードマップを、健康経営のご担当者さま向けに整理しました。
※本記事は2026年7月時点で公開されている情報をもとに構成しています。日程・要件・申請料は変更される場合がありますので、申請前に必ずACTION!健康経営(公式ポータルサイト)で最新情報をご確認ください。
健康経営優良法人2027の申請スケジュール
| 項目 | 時期(予定) |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2026年8月17日 |
| 大規模法人部門 締切 | 2026年10月9日 |
| 中小規模法人部門 締切 | 2026年10月16日 |
| 認定発表 | 2027年3月上旬 |
ポイントは、申請期間が約2か月と短いことです。受付が始まってから取り組みを検討し始めると、実施も記録も間に合いません。受付開始前の今こそが、準備の本番です。
見落としやすい落とし穴:中小規模法人部門は「二段階」
中小規模法人部門で特に注意が必要なのが、申請が2つのステップに分かれていることです。
- ステップ1:健康宣言——加入している保険者(協会けんぽ・健康保険組合など)へ「健康宣言」を提出する
- ステップ2:認定申請——認定事務局へ、取り組み状況をまとめた認定申請書を提出する
つまり健康宣言をしていないと、そもそも認定申請ができません。「申請しようとしたら、先に保険者への宣言が必要だと分かって間に合わなかった」というのは、初回申請の企業に起こりがちなつまずきです。まずは自社が健康宣言済みかどうかの確認から始めてください。
申請で問われるのは「制度をつくったか」より「実施し、評価したか」
認定基準は、経営理念・組織体制・制度施策の実行・評価改善・法令遵守といった枠組みで構成されています。ここで多くの企業がつまずくのが「評価・改善」の部分です。
施策を実施すること自体は難しくありません。しかし「実施した結果、何がどう変わったのか」を説明できる状態にしている企業は多くありません。実施しただけで記録も検証もない状態だと、申請書に書ける内容が薄くなってしまいます。
効果検証の具体的な設計方法は、健康経営の指標・KPI一覧と効果測定の設計方法で詳しく解説しています。
認定項目に効く健康施策の考え方
認定基準には複数の評価項目があり、「1つの施策で1項目」とは限りません。1つの取り組みが複数の項目に貢献するよう設計すると、限られた期間でも申請内容を充実させられます。
例として、当社が提供する超音波画像による生活習慣評価「お腹ソムリエ」の測定会は、次のような項目に関連する取り組みとして位置づけることが考えられます。
| 関連しうる項目 | 測定会をどう位置づけるか |
|---|---|
| 保健指導の機会提供 | 特定保健指導以外の保健指導の機会として、または特定保健指導を実施する際のツールとして |
| 食生活の改善 | 内臓脂肪の可視化による動機づけ。栄養相談・セミナーと組み合わせる |
| 運動機会の増進 | 腹筋・筋肉の状態を可視化し、運動の必要性を実感する機会として |
| 効果検証 | 同じ指標での前後比較(再測定)により、施策の成果を数値で記録 |
| ヘルスリテラシーの向上 | 自分の身体状態を理解する機会として |
| 従業員の健康課題の把握 | 健診では見えにくい生活習慣の状態を、組織単位で把握 |
※上記は取り組みの位置づけ方の一例です。特定の施策を導入すれば認定されるというものではありません。また、お腹ソムリエは特定保健指導そのものではなく、定期健康診断の代替でもありません(健診を補完する位置づけです)。実際の申請にあたっては、自社の取り組み全体を認定基準に照らしてご確認ください。
今から締切までの準備ロードマップ
受付開始前の今から動けば、十分に間に合います。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 7〜8月上旬 | 健康宣言の有無を確認。昨年度の取り組みを棚卸しし、認定基準と照らして不足項目を洗い出す |
| 8月 | 不足していた項目の施策を実施(測定会・セミナーなど、短期間で実施できるものから) |
| 9月 | 実施記録・参加率・アンケート結果などを整理。可能なら効果検証(前後比較)まで行う |
| 10月 | 認定申請書を作成し、締切前に余裕をもって提出 |
「8月から施策を追加する時間があるのか」と思われるかもしれませんが、測定会のような取り組みは会議室1室・数時間から実施できます。費用と当日の流れは健康測定会の費用ガイドにまとめています。
実施した施策を「成果」として書けるようにする
申請書で説得力を持たせるには、実施した事実に加えて数値で語れる材料があると強くなります。
参考として、当社が熊本県のUXプロジェクト実証事業で実施した測定会では、参加者98名のうち3か月後のアンケートに回答した78名について、次の結果が得られました。
- 84.6%が、測定を通じた健康意識の変化を肯定的に評価
- 82.1%が、何らかの生活習慣改善に取り組んだと回答(自己申告)
このように「実施した」だけでなく「参加者にどんな変化があったか」まで記録しておくと、申請書の内容が一段深くなります。アンケートは実施直後と数か月後の2回取ると、変化を追いやすくなります。
継続的な取り組みが評価につながった企業の様子は、ブライト500企業での測定会レポートでもご紹介しています。
よくある質問
Q. 今年初めて申請します。何から始めればいいですか?
まず、加入している保険者への健康宣言が済んでいるかの確認です。中小規模法人部門では健康宣言が前提となるため、ここが未了だと申請自体ができません。並行して、昨年度に実施した健康関連の取り組みを洗い出し、認定基準と照らして不足を確認してください。
Q. 8月から新しい施策を始めても申請に間に合いますか?
取り組みの内容によりますが、測定会やセミナーなど短期間で実施できるものであれば、8〜9月に実施して記録を残し、10月の申請に反映することは可能です。ただし効果検証(前後比較)まで含めるには時間が必要なため、その場合は次年度を見据えた設計をおすすめします。
Q. 健康診断を実施していれば十分ではないですか?
健康診断の実施は基礎的な取り組みですが、認定基準では健診受診後の保健指導や生活習慣改善に向けた取り組みも評価されます。「受けっぱなし」にせず、結果を受けた施策までつなげているかがポイントになります。
まとめ:受付開始前の今が準備の本番
健康経営優良法人2027の申請は、2026年8月17日開始・10月中旬締切の予定です。押さえるべきは次の3点です。
- 中小規模法人部門は健康宣言→認定申請の二段階。宣言の有無をまず確認する
- 問われるのは制度の数ではなく、実施と評価・改善。記録を残す設計にする
- 1つの施策が複数の認定項目に貢献するよう組み立てると効率的
「申請に向けて何か施策を追加したい」「実施した取り組みを数値で示せるようにしたい」といったご相談は、お気軽にお問い合わせください。自社の状況に合わせた測定会の設計をご提案します。
健康経営優良法人の申請準備をご検討中の企業さまへ
認定項目に沿った測定会の設計から、効果検証(前後比較)による成果の記録まで、申請に活かせる形でご提案します。まずはお気軽にご相談ください。